【レビュー】苦労してiPhone14 proを予約したので、今使っているiPhoneSE2に文句を言う

【レビュー】苦労してiPhone14 proを予約したので、今使っているiPhoneSE2に文句を言う

9/9 9時の争奪戦敗北の教訓

iPhone14 proを予約しました。予約開始が9/9(金)の21:00〜だったので、全ての神経を集中させてその瞬間に全力を注いだのですが、回線の繋がりにくさや僕のアカウントのエラー(住所が登録されていなかったために「予約する」が押せなかった)のせいで、最速入手をすることはできませんでした……。

ただ、Apple Storeの実店舗であれば17日に受け取れるということだったので、ボロボロになりながらもなんとかそちらを予約しました。実際、16日は平日なので、最速で入手できていたとしても、受け取りは17日になったものと思います。結果としては一緒なのですが、負けたことには変わらないので、備忘録も兼ねて、反省点を書いておきたいと思います。

Apple Storeアプリでの商品購入経験が

僕にはありませんでした。今まで商品を購入するのに、すべて実店舗やAmazonなどの通販サイトを利用していたので、すべてが初めてだったことがまず前提としてあります。

前もってクレジットカードの登録情報を確認したり、アプリを触り倒したりして予習はしていたのですが、「どこを押せば購入確定になるのか」「どうしてエラーが出ているのか」といった、実戦の中でしか学べない経験値が圧倒的に欠落していました。

iPhoneの予約については毎年「争奪戦」と言われるわけですから、一度実際にどんなものでもいいので試しに買ってみて経験を積んでおき、万全の態勢で臨むべきだったと思いました。

商品ページがでない

これも僕の経験不足からくるミスでした。21時から予約開始だと言われたため、21時前にはアプリを開いて待機していたのですが、「まもなくです!」というオシャレなりんごマークが表示されるだけで、5分待てども予約ページに進めない。

▲最後の仕上げとは?

おや、準備に時間がかかって少し押しているのかな? さすがのAppleでもこういうことがあるんだなあと呑気にその画面を放置していた僕だったのですが、10分経ったところで異変を察知、そこでアプリを再起動すると画面が更新され、商品ページへの移動と相成りました。

どうやら、調べたところによると、「まもなくです」は別にまもなくでもなんでもなく、ページにアクセスが集中しているなどの理由でうまく読み込めていない状態だということ。

つまり、ページのロードを連打すべきだった(Apple storeアプリではページのロード機能はなさそうなので、アプリの再起動になるのでしょうか)ところを、僕はアホ面さらしてワクワク待っていたわけです。ここで10分の出遅れ。

住所が登録されていない

それでも、最初は16日配送の予約が取れそうでした。カートに入れたときにはまだ「9/16配送予定」となっていました。「あぶねえ」とひやひやしながら、お会計のボタンを押します。しかし、反応しません。力強く押してみても反応しない。たしかにちょっとボタンが灰色ぽくなっていることに、実は気づいていました。僕の心に住んでいるジョブズは、耳元で「これでは注文できないよ」と最初からずっと囁いていたのでした。それでも僕は見て見ぬふり、もともと灰色のボタンだと思い込むことで、なんとかやりすごそうとしていたのでした。

そしてAppleの不親切なところが出ます。なぜ僕が購入確定できないのか、その理由を教えてくれないのです。ボタンを灰色にすることで、「購入できない」ということしか教えてくれない。Apple製品を購入するからには、自ら問題点を発見し解決できるリテラシーが求められると言わんばかりの対応です。休日のヤマダ電機のスマホエリアなんて、通りがかるだけで店員という蚊が僕のおいしいO型の血を吸いに殺到するというのに。

そこからはもうがむしゃらです。目に入ったすべてのボタンを押したり押さなかったりして、設定できそうなところをすべて触ります。入力できるところは全て入力します。試しにマナーモードも解除してみました。そして、住所を入力したところでようやく、ボタンがあざやかな色を取り戻しました。

▲アカウントの住所だけじゃなくてこっちも記入しないといけなかったらしい。二度手間すぎる

住所もちゃんと登録していたと思ったのですが、どうやらできていなかったみたいです。前準備でちゃんと確認したはずだったのですが、あれは日々の仕事のストレスからくる夢幻でした。

カートに入れる=権利の獲得ではない

このへんも僕の知識不足だったのですが、通常、ecサイトでは「カートに入れる」=「購入権利の獲得」だというのが僕の認識でした。Amazonプライムデーの数量限定セールのイメージです。

しかし、iPhoneに関しては、注文が遅れれば遅れるほど出荷時期がどんどん遅くなっていくだけで、別に品切れになるわけではない。もともと用意のあるiPhone何台かをみんなで取り合っているというわけではなく、購入が成立した人から順番に送っていくというシステムなようです。

上述のモタモタのせいで、カートに入れた時には16日に配送となっていた僕のiPhone14proも、会計の寸前では10月半ばの配送となっていました。僕は膝から崩れ落ち、さらさらと砂になりました。

▲さっき確認してきたら現地受け取りも無理になっていた

現地受け取りなら買える

やっぱりこういうのを発売日に買いたがる人はガジェオタが多く、基本家から出ない生活を送っている人たちで、Apple Storeの現地での受け取りならばそのタイミングでも購入できるということでした。

もともと16日は平日、仕事なので再配達になる可能性が高いことを考えると、17日に現地受け取りにしても大差ないという真理に気づいてしまったので、僕は敗北はしましたが、僕の中では最速でGETできるということになりました。

見たことも聞いたこともないApple StoreのMarunouchiに行ってきます。僕みたいなクソムシがそんな都会にノコノコ出て行って大丈夫でしょうか。ケツの毛一本残さぬくらいに、足を全てもぎ取られるのではないかとヒヤヒヤしています。

▲アップルの公式ページから。見ているだけで場違いすぎて過呼吸になる。

iPhoneSE2が許せない

そもそも、最速入手になぜここまでこだわっていたのかというと、今使用しているiPhoneSE2にもう我慢ができないからです。

iPhoneXがもう無理だと言っていた

もともと、iPhoneXを4年近く使用していて、性能面での限界や、バッテリー面での不満が溜まっていました。そろそろ変えようかなと思った時が、ちょうどiPhone13が出るか出ないかの時期で、ほとんど変えるところまで来ていました。肩にiPhone13というタトゥーを入れようかと思っていたくらいです。

僕の周りの友人も、同じくXから13シリーズに変えた人が多かったので、タイミング的にはX→13はわりかしメジャーなんじゃないかと思います。

ただ、毎年言われることではあるのですが、発売した直後から「次のiPhoneは指紋センサーが」「タイプCが」という情報が飛び交いました。実際、12→13はカメラの良化を除くとたいした変化がない(ように外からは見えた)のもあり、それならば次の「指紋センサーを内蔵し」「タイプCで充電できる」iPhone14まで待つのも手かなあと思い始めました。

投げ売りされるiPhoneSE2

ちょうど時を同じくして、iPhoneSE2が大手家電量販店なんかで信じられない低価格で投げ売りされだしました。新規回線を契約したら1円、そうでなくても本体のみで20000円。むしろお金払うからもらってくださいくらいのスタンスです。今となって思えば、iPhoneSE3が出る前だったので、そのための在庫一掃の意味合いだったのかもしれません。僕のiPhoneXにはもう1年戦いぬく体力はなかったので、それならこの機会にSEに一時避難し、iPhone14が出るまでの繋ぎにしよう、と思いつきました。

僕の友人にiPhoneSE2を使っている人がいて、彼が「めっちゃいいよ。最高。バッテリーもすごく保つし、画面もデカい。そもそもみんなが欲しがっている指紋認証もついてる」みたいな、言ってしまえばプロパガンダをしてきて、彼に背中を押されるような形で、僕はiPhoneSE2を購入するに至ったのでした。彼は太ももの内側のすこしエッチなところに、iPhoneSE2というタトゥーを入れています。

iPhoneXからiPhoneSE2に

よかったところ

少し性能が上がりました。ツムツムをしながらバックグラウンドでyoutubeを再生してもカクつくことはなくなりました。それ以外によくなったところはありません。指紋認証は別にあってもなくてもどちらでもよかったです。

よくなかったところ

①バッテリー持ちがむしろ悪くなった

この時点で破綻しています。僕がXからSE2に変えた一番の理由は、Xのバッテリーがへたってきていて、僕のクソ長い通勤時間での使用に不安を感じたところでした。

もともとiPhoneSE2は小さめの本体なので、搭載されているバッテリーが少ないという話は聞いていました。とはいえ、SoCもより省電力化している(という噂だった)し、僕のiPhoneXの充電はへたり散らかしているしで、少なくとも現状維持、あるいは良化するだろうと思っていました。

しかし、はじめて使ったその日、電車でツムツムをしていると、ほんの1時間程度で70%まで減ったのです。おや……? また俺、何かしちゃいました……?

今現在、ちょっと外に出かけるにもモバイルバッテリーとセットで持ち歩くことが必須で、小さいことが結局なにも活かせていません。そして繰り返し充電をしなくてはならないことから、バッテリーの劣化もすさまじく早く、買って1年少しくらいで、容量が83%まで劣化しました

②画面が小さい

5.8インチのディスプレイだったiPhoneXを4年使っていたせいもあり、4.7インチのiPhoneSE2での操作はとにかく困難を極めました。

たとえばパスワードの入力を要求されるとき、QWERTY配列のキーボードが立ち上がりますが、その一つ一つのキーが本当に米粒のようなサイズで、ピンセットを使わないとまともに入力ができないレベルになる。

画面が小さいということは、一度に表示できる情報量も少ないということになります。文章を上から読んでいくのであれば大差ないかもしれませんが、欲しい情報をピンポイントで探す時は、大きな画面で情報を一望できる方がいい。

ことツムツムの話になると、通常のツムからして小さくて目当てのを掴みにくい上に、たまに現れる小さなツムに関してはもはやツムというより砂で、操作するのはほとんど不可能でした。

▲特殊なスキルで小さくなったツムを指先でなぞるのは不可能

本体が小ぶりなのは持ちやすいという意味でかなりよかったのですが、上下に黒い部分があることで、その画面はとにかく小さく、操作上のいろいろな点で苦労しました。

③色のバリエーションが悲しいほど少ない

僕の買ったiPhoneSE2は黒、白、あと赤の三色しかありませんでした。その全てが前面は黒で、裏面の色が違うだけ。

ケースに入れてしまうとすべて同じに見えてしまうということもそうですが、そのバリエーションの少なさゆえに、そもそも同じくSE2を使っている人と被る(今だとSE3も全く同じですね)。

特にiPhoneSE2はその安さと性能のバランスも相まって、社用の携帯に採用されていることが多く(僕の会社もそうです)、たとえば机に私物のSE2を置いていると、社用と間違って持っていかれそうになることも何度かありました。

赤はちょっと赤すぎて普通の人にはなかなか使えないレベルの赤なので、必然的に白か黒に集まった結果、どこを見ても同じ形・色のiPhoneを使っているという状況が生まれてしまったのかもしれません。

人と被るのはもはやiPhoneでは避けようもないことだとしても、間違ってもって行かれて紛失してしまう恐れがあるということは、なかなか由々しき問題のよう気がします。

まとめ

▲サイズ感はやはり物足りない。通知をどうにかしたい(けどもうどうにもならない)

そんなこんなで、僕はiPhone14proにします。パープルの128GBです。64GBのiPhoneでも今まで余裕だったので、おそらく128で十分だと踏んでいるというのは強がりで、256GBとかそれ以上は値段が高すぎてとても手が出せませんでした。

128GBのiPhone14proのお値段は、AppleCare2年分の料金も含めて、179800円です。今冷静に考えてみるとどうかしていると思います。買いたくても高くて買えなくて、ずっと指を咥えて見ているドラム式洗濯機が買えます。

いっそアンドロイドに逃げてしまおうかと何度も思いましたが、それをiPadとApple watchが許してくれません。これらはすごく便利で、特にApple watchについてはいつか記事にまとめたいと思っているくらいなのですが、一度この環境を作り上げてしまうと、もうiPhoneから逃れられないジレンマに陥ります。言わば、呪いです。

(その上、僕はiPad、Apple watchともにセルラーモデルなので、契約の問題で大手キャリアからも逃れられないという状況に陥っています)

なにはともあれ、iPhoneSE2はたしかに性能面では不満を感じることのない、値段からすると信じられないほどの高スペックスマホだと思いますが、それ以外のところで僕には合いませんでした。外に出ている時間が長い人は、素直に大きなバッテリーのiPhoneを選ぶべきだと思います。